法廷日記

浦部孝法の日記です。時事問題、法律問題に関して適当に書いています。

プルデンシャル流 心を磨く営業(感想)

おなじみのプルデンシャル生命保険営業マンの最新本を読んでみました。

本書はプルデンシャル営業マン30人の営業ノウハウ開示本です。具体的に詳細なノウハウが書かれているというよりは、心構え的なものが中心です。結局エッセンスに絞るとそうなってしまうんでしょうね。

プルデンシャルの営業マンは営業マンの中でもレベルが高いので、本書は営業力を伸ばしたい人にとって参考になると思われます。

基本的な構成は「アメリカ本国を驚愕させたプルデンシャル生命の「売る力」」と同じです。この売る力が1巻、売る力2が2巻、そして本書が3巻だととらえておけば大丈夫です。

個人的には3巻にあたる本書よりは、1巻の方がインパクトはありました。載っている人は違うので1~3巻のうちどれか買おうと思っている人は1巻の方がお勧めかなあと思います。ちなみにこの動画の整いすぎている男こと中村さんが載っているのは1巻です。

弁護士 転ばぬ先の経営失敗談(感想)

「弁護士 転ばぬ先の経営失敗談」(第一法規)を読みました。弁護士が独立する際や法律事務所の経営において注意するべき点がまとめられている本です。紙版はプレミアがついて高くなっているので、kindle版を購入。

内容的には、「弁護士 独立・経営の不安解消Q&A」に比べると正直いまいち。書いてあることも僕の目からみると一般論の域を出ておらず、「まあ、そうだよね。」というもので「なるほど!気を付けよう!」と感心したものはとくにありませんでした。これから独立する弁護士というよりは、新人弁護士が読むべき内容かな。新人弁護士にはおすすめですね。

「こんな感じで独立したら、さっぱり儲からずつぶれちゃいました!(テヘペロ)」「パートナー弁護士と○○で揉めて分裂、その後裁判沙汰!」みたいな生々しい失敗談を期待していましたが、まあそんなのは書けませんよね。分裂話を読みたい人は東京高裁平成15年11月16日(及びその原審)を読むのがいいですね。あとは某4大事務所のホームページに掲載されている謎の連載とかですかね。

こちらの本には申し訳ないですが、これから独立しようとする弁護士が読むなら上記Q&Aの方がお勧めです。

例えば共同経営の注意点等もQ&Aの方がかなり詳細にかかれています。さらにガチな感じの本としては近藤先生の「法律事務所をつくる!」はかなり参考になりますね。

法律事務所をつくる!スピリット&マネジメント篇 いま、なぜ共同事務所なのか

弁護士独立・経営の不安解消Q&A(感想)

弁護士の独立開業本って最近少しずつ増えてきたように思えますが、この手の本ってあたりさわりのない一般論が書かれているだけで、本当に読者が知りたいと思うことはあまり書いてありません。

現状、経営のノウハウなどは酒の席などで、先輩弁護士が酔っぱらったときに気持ちよく話してもらって教わるというのが実態です。

それでも独立開業本の中で比較的具体的な記述があるのがこの「弁護士独立・経営の不安解消Q&A」です。

本書では60~63期の業界的には「若手」と呼ばれる独立開業した弁護士の経験に基づくQ&Aが記載されています。開業セミナーでなされた質疑応答をまとめたもののようです。

共感した記述は営業方法に関するところの次の記述

「後輩キャラとして2番手になってもメリットはゼロ」

引用元:北周士他著「弁護士独立・経営の不安解消Q&A」(第一法規)

これはほんとそのとおり。顧客は知り得る弁護士の中で1番の人を選びます。大事な場面で2番手を選ぶ理由はありませんよね。2位じゃダメなんです。2位の存在は1位を際立たせてしまうだけです。

たとえ同期であっても顧客(候補)の視点で見る場合は、年齢・雰囲気・経歴等で必ず上下関係を作られてしまいます。したがって、組織的な営業でもない限り、自分がトップになれないところには営業に行くべきではないですし、トップになれるように専門性・人物を磨く必要があります。