法廷日記

浦部孝法の日記です。時事問題、法律問題に関して適当に書いています。

弁護士独立・経営の不安解消Q&A(感想)

弁護士の独立開業本って最近少しずつ増えてきたように思えますが、この手の本ってあたりさわりのない一般論が書かれているだけで、本当に読者が知りたいと思うことはあまり書いてありません。

現状、経営のノウハウなどは酒の席などで、先輩弁護士が酔っぱらったときに気持ちよく話してもらって教わるというのが実態です。

それでも独立開業本の中で比較的具体的な記述があるのがこの「弁護士独立・経営の不安解消Q&A」です。

本書では60~63期の業界的には「若手」と呼ばれる独立開業した弁護士の経験に基づくQ&Aが記載されています。開業セミナーでなされた質疑応答をまとめたもののようです。

共感した記述は営業方法に関するところの次の記述

「後輩キャラとして2番手になってもメリットはゼロ」

引用元:北周士他著「弁護士独立・経営の不安解消Q&A」(第一法規)

これはほんとそのとおり。顧客は知り得る弁護士の中で1番の人を選びます。大事な場面で2番手を選ぶ理由はありませんよね。2位じゃダメなんです。2位の存在は1位を際立たせてしまうだけです。

たとえ同期であっても顧客(候補)の視点で見る場合は、年齢・雰囲気・経歴等で必ず上下関係を作られてしまいます。したがって、組織的な営業でもない限り、自分がトップになれないところには営業に行くべきではないですし、トップになれるように専門性・人物を磨く必要があります。