法廷日記

浦部孝法の日記です。時事問題、法律問題に関して適当に書いています。

自由な働き方を説く人たちにはもっと稼いでもらいたい

最近自由な働き方だとかブログで稼ぐみたいなテーマがホットになっていますね。でも、現状僕はそういった世界にはほとんど人材は流れないと思います。

なぜなら、そういった世界の最前線にいる人たちが稼げていないからです。年収でいったら400万円あればかなりいいような世界です。どんなに頑張っても400万円程度の評価しか受けられないなら、そうそう人はついてこないです。

名前はあえて出しませんが、なかにはフリーランスとかノマドと称してそこそこ稼いでいる人たちもいます。そういった人たちのほとんどは高学歴かつ誰もが知っている大手企業の出身で、自由な働き方とかいうのをする前から稼いでいた人たちです。こういった人たちは何か新しいことをやっているわけではなく基本的には企業時代の延長線上で働いているにすぎません。勤めていた企業のビジネスの延長線上で独立するなんてのは昔からあった王道の独立手段で、何も真新しいことではありません。独立の規模が小さくなっているという意味ではむしろ劣化しています。企業としては、コストの高いこの人たちを自社で直接雇用し続けるよりも、必要なときに請負で使える方が都合がいいので、今後ますますこの手の独立は増えていくでしょう。でも、このロールモデルは自由な働き方をしたいだとかブログで稼ぎたいという層とはちょっと離れたところにあります。こういう人たちに乗せられてフリーランスやノマドで自分も稼げると思ったら痛い目にあいます。

ブラック企業などと揶揄される一部の企業やねずみ講まがいのネットワークビジネスがいまだに人を集めることができるのは、なんだかんだいってもそこに行けば誰でも稼げるチャンスがあるからです。そこでは、学歴なし・職歴なしの若者が20代30代で年収1000万円以上稼げるストーリーが用意されています。逆に、そういったストーリーを用意できない純粋型ブラック企業は雇用に苦労しているようです。

こんなこと言っていると、「なんだお前は学歴なし・職歴なしの奴はブラック企業に行けと言っているのか?」と思われそうですが、そうではありません。僕は、純粋に個人の力で自由な働き方を追い求めている最前線の人たちにもっと稼いで欲しいのです。彼らが現状の数百万円の年収で満足せずに、もっと稼げる道を示すことができれば、そちらの世界にもっと人材が流れていくと思います。トップ層が稼げていない現状では、個人の金銭欲を巧みに利用しているネオヒルズ的存在の方が魅力的に映ってしまい、そういった連中に騙されて不幸になる人が多くなってしまいます。

もっと正当な方向に人材がどんどん流れてくれば、個人の力で自由に年収1000万円くらい稼げることが一般化する可能性が増えます。そうすれば、ネオヒルズ族に代表されるような詐欺的情報商材に騙される人も減って世の中がいい方向に進むのではないでしょうか。