法廷日記

浦部孝法の日記です。時事問題、法律問題に関して適当に書いています。

弁護士が教える避けた方がいい法律事務所4選

普段弁護士に接する機会がない人にとっては、どの法律事務所に頼めばよいかなかなかわかりませんよね。そこで、個人的見解からとりあえず避けた方がよい事務所の類型をピックアップしてみました。対象はいわゆる町弁、個人・中小企業向けの事務所です。

1.委任契約書を作らない法律事務所

弁護士は事件を受任して依頼者と契約する際、一定の場合を除き委任契約書を作成しなければなりません。委任契約書を作らないことは弁護士の懲戒事由になり、過去にもこれを理由に弁護士が懲戒となっています。

懲戒になるにもかかわらず委任契約書を作らないような弁護士は、自分の身も守れない弁護士です。自分の身も守れない弁護士に他人の権利は守れません。

2.還暦オーバーの一人事務所

かつては頭脳明晰だった弁護士も老いには勝てません。還暦を過ぎたあたりからはどうしても思考が鈍くなったり、新しい法律を勉強する意欲は落ちてしまいます。

また、一度事件を依頼すると、事件解決まで1年を超えることは珍しくありません。高齢者1人事務所では、事件解決まで弁護士の仕事を続けられるかが不安です。

3.やたらと広告を打っている事務所

テレビやラジオなどで多くコマーシャルをしている事務所は、広告費を回収するために弁護士一人あたりの事件数が多くなりがちです。この手の事務所に勤める私の知人は一人で同時に100件近く事件を抱えていました。あまりに多くの事件を抱えているとどうしても1事件あたりにかけられる時間が少なく、十分な活動ができません。もっとも、100件あろうとバリバリにこなせる弁護士もいますので、弁護士しだいなところはあります。

4.懲戒歴がある弁護士

弁護士の懲戒には、軽い処分から順に、戒告、業務停止、退会命令、除名があります。このうち戒告は、ちょっとしたミスや事務所で事務員とイチャイチャしただけでもくらってしまうこともあるので1回程度ならば許容範囲かもしれません。戒告となった理由次第でしょう。しかし、業務停止以上の懲戒処分は、一線を越えてしまったレベルなので、注意が必要です。

弁護士の懲戒歴については、弁護士の名前+懲戒などでグーグル検索すれば出てきます。以下のサイトでは、弁護士の懲戒処分の内容などについて公表しています。弁護士にとっては目の敵みたいなサイトです(笑)

弁護士と闘う - Yahoo!ブログ

実はそんなに重要じゃない要素

結構気にしている人が多いけれど実はそんなに重要じゃない要素も紹介しておきます。

弁護士会会長・副会長経験者

一定数、弁護士会会長経験者などを好む客層はいます。これは弁護士会会長を務めるほどの弁護士ならば、相手の弁護士が遠慮するなどと期待するものだと思われますが、そのようなことは一切ありません。

弁護士会弁護士会長・副会長は、名誉職の雑用係みたいなもんで、格別権力などはもっていません。やりたくてやっているわけじゃない人も多いです。弁護士会内政治好きの人たちはむしろ票を入れてもらっている立場です。

国選、法テラス利用の弁護士

国選や法テラス案件は、弁護士にとって金にならないことは確かです。そのため、手を抜かれるのではないかと心配する人もいるでしょう。しかし、一流の弁護士であれば、国選だろうと法テラスだろうと、そこでの仕事は自分の評価や経験に関わりますので、手を抜かずにやるはずです。国選や法テラスだからと言って手を抜く弁護士は、しっかり費用をもらっても手を抜く弁護士の可能性が高いでしょう。

ヤメ検弁護士

ヤメ検弁護士とは、検事を辞めて弁護士になった人たちです。これも元検事だから顔がきくとかの効果を期待している人がいますが、そんなことないと思いますね。

弁護士選びは自己責任

以上の要素は僕の個人的見解です。避けた方がいい類型にあてはまっても、いい法律事務所もあるでしょう。弁護士選びはあくまでも自己責任でお願いします。