収入の多い男性は既婚者が圧倒的に多いですが、一部には頑なに結婚しない層がいます。それはおそらく彼らが結婚にはリスクしかないと思っているからでしょう。
ひとたび結婚してしまうと、日本の裁判所はなかなか合意のない状態での離婚を認めてくれません。たとえ妻が一方的に出て行った場合でも、離婚が成立するまでは、旦那は婚姻費用を払い続けなければなりません。妻は何もしなくてもお金が入ってくるわけだから、なかなか離婚には応じてくれないでしょう。婚姻費用は家庭裁判所の算定表に基づいて、ほとんど機械的に算出されますが、年収1000~2000万円程度のプチ稼げる層が一番割を食う感じになっています。ちなみに手取年収2000万、妻無職、子なし、の婚姻費用は算定表によると月26~28万円になります。
また、離婚の慰謝料は相手方の資力も算定要因となります(*)。これは極めておかしな話です。本来、慰謝料というものは精神的苦痛に対して、支払われるべきものですが、相手方の資金力と精神的苦痛が関係するわけがありません。日本の裁判所ではこんな不合理がまかりとおっています。
離婚裁判においては、夫側は極めて不利です。忙しい夫と違い、暇な妻は証拠の作成に十分時間を注げるというのも夫が離婚裁判に不利な理由一つでしょう。
妻によるDVのでっち上げは日常茶飯事です。特に、ヒステリック暴行妻の場合、必ずといっていいほど夫のDVをでっちあげます。妻が殴ってきたのを手で押さえたという事実が、裁判では夫に首をしめられたという事実に変わるなんてことはしょっちゅうです。
裁判で、全く身に覚えのない診断書とかが出てきても、夫側の方でアリバイや別の原因による負傷だといえないと、ほぼ負けてしまいます。
全国にある女性相談センターなどというところは、妻側の言い分だけで夫の弁解も聞かぬまま「配偶者からの暴力の被害者の保護に関する証明書」なんてものを出しちゃいます。これも離婚裁判ではよく出てくる証拠です。
以上みてきたように高収入男性にとって、多額の婚費の支払いと離婚裁判の労力は多大なリスクです。また、結婚すると当然のごとく貞操義務が課せられるので、不倫リスクもあります。独身男性が二股をかけても大した非難はありませんが、既婚男性の不倫はイメージが著しく悪くなってしまいます。しかも、夫が不倫すると、夫側からの離婚請求は有責配偶者からの離婚請求として一層認められにくくなります。
結婚した場合のメリットは、子どもの世間体ぐらいしかないのではないでしょうか。