法廷日記

浦部孝法の日記です。時事問題、法律問題に関して適当に書いています。

検察を脅しても意味はない

懲役7年の実刑判決を受けた被告人が、退廷間際に検察官を「7年後、覚えておけよ。殺したるからな」と脅してまたまた逮捕されるというなんとも残念なニュースが入って来ました。

実刑判決後、検察官に「殺したる」 脅迫容疑で男逮捕 (朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

そもそも判決を下すのは裁判官なので公判検事にやつあたりするのもおかどちがいですね。しかも、検事を脅しても全く効果はありません。

検事というのは転勤が多い職業で、だいたい2年ごとに転勤があります。ですので、受刑者が出所するころには、もう検事は被告人の地元にはいないのが普通です。また、検察庁という組織には代わりの検事はいくらでもいるので、検事を一人くらい失ってもどうってことないです。検察官を脅したり襲ったりしても焼石に水といったところでしょう。

そして何よりも検察という組織は、国家権力のなかでも最大級の権力を持っています。それがいいか悪いかは別として検察に睨まれて無傷でいれる人なんてまず存在しません。暴力団ですら恐れるのが検察です。たいホリエモンも何年も牢屋に入れられてしまいました。

現に、検察官を脅した今回の被告人は脅迫罪でまた立件されており、下手したら7年の懲役がさらに伸びます。

脅す相手を間違えた代償は大きいものとなるでしょう。