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法廷日記

浦部孝法の日記です。時事問題、法律問題に関して適当に書いています。

文理佐藤学園の私的流用は氷山の一角、学校法人の創立者等による私的流用は他でも調べればどんどん出てくるはず

どうでもいい日記 法律論

学校法人文理佐藤学園の創立者佐藤英樹理事長の長女が、法人会計を私的に流用したことが話題になっています。長女は法人では学園長の肩書きを有しており、出張名目で海外のディズニーランドやカジノに行き、経費を私的流用したとのことです。その他飲食店や宝石店での私的流用もあったとか。

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学校法人は私立学校の設立を目的として、私立学校法の規定により設立される公益法人です。私立学校には私学助成金として多額の補助金、すなわち税金が投入されています。その私立学校のお金を私的に流用するということは、税金に手を出すということと同義です。未だ背任や横領で立件されていないのが不思議なくらいです。返金したからよいというものでもないはずです。

今回のような私立学校創業者一族による学校の私物化というのは、さほど珍しいものではないように個人的には思います。今回の事件はあくまで氷山の一角にすぎず、叩けばほこりがどんどん出てくることでしょう。というのも、私立学校の創業者一族による私物化というのは学校法人の構造的にもおこりやすいからです。

通常、我々が営利事業を行うときは、会社を設立して株式に出資します。そして会社が儲かるようになったら、出資金は配当や株の売却という形で投下資本回収し、利益を得ます。

それに対し、学校法人の運営資金は創業者らによる寄付により賄われます。創業者が主に金を出すというところまでは会社の設立とほとんど同じですが、この寄付は文字通り寄付なので、寄付をした者は会社に出資した場合と異なり、配当などの利益を受けたり、投下資本を回収することはできません。もちろんそれでよいとする清廉な創業者はそのまま健全に学校経営を行います。

しかし、そうでない創業者らは学校から多額の金銭を抜くことで投下資本の回収を図ります。創業者らが投下資本の回収を行う方法としては、創業者の親族を学校の職員にして多額の給与を支払ったり、創業者の関係企業が学校と割高な契約をすることなどが行われます。これも十分私物化といえるのでしょうが、この程度ではまだまだ表には出てきません。この程度のことは多かれ少なかれどこでもやっていることでしょう。創業者らとしても自分達の寄付で学校が設立されたのだから少しくらいいいじゃないかという気持ちを持つのも心情的には多少理解はできます。

しかし、そのような私物化が常態化してくると、ときに考えなしの創業者親族が今回の文理佐藤学園のようなあからさまな私的流用をやってしまいます。あそこまで行くとさすがに職員や他の理事の反発を招いてしまいます。文理佐藤学園ほどの大規模な学校法人としてはさすがに放置できないということで、今回の処分にいたったのだと思います。

ただ、こんな風に表ざたになるのはむしろ稀で、実態としては私立学校の私物化は世の中にたくさん存在すると考えられます。