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法廷日記

浦部孝法の日記です。時事問題、法律問題に関して適当に書いています。

読み物としても面白い「判例による不貞慰謝料請求の実務」(読書)

どうでもいい日記 男女の法律問題 法律論 読書

配偶者が不貞(不倫)をすると、不倫をされた配偶者は不倫をした配偶者及び不倫相手に慰謝料を請求することができます。

この不倫による慰謝料請求というものは割と一般人にも身近な法律問題の一つで、法律相談でもよくある典型例の一つです。

相談者が「夫が不倫しました。慰謝料はいくら取れますか」と聞いた場合、弁護士の回答は概ね「まあ100~300万円くらいでしょうね。離婚するか否か、それまでの夫婦関係、不倫の程度や婚姻期間にもよります。」となることでしょう。

正直、不倫の慰謝料といったものは交通事故の慰謝料のように定型化されておらず、裁判になってみないことにはわからないというのが多くの弁護士の本音かと思います。慰謝料関係の定番の実務書である「慰謝料算定の実務 第2版」でも不倫の慰謝料関係の集積裁判例は40件弱程度で、多少参考になるといった程度です。

そんな中、今年、不倫の慰謝料請求に関する裁判例だけを593件も集積した珍しい本が出版されました。

本書では、昨年ホットな話題になった枕営業判決も登載されています。

【日本の議論】「枕営業」は不倫ではない?! 東京地裁が仰天判決 裁判官「水商売ではよくあること…」「ソープ嬢と寝ても慰謝料は請求できない」(1/5ページ) - 産経ニュース

不倫の慰謝料請求だけに特化した書籍は、おそらく業界初であると思われます。法曹関係者からの評判も上々で、今後離婚問題を扱う実務家にとっては必携の一冊となることでしょう。

基本的には実務家向けの本で値段もそれなりに高額ですが、不倫という一般市民に身近な法律問題だけあって、法律実務家じゃない人が読み物として読んでも十分面白いかと思います。