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法廷日記

浦部孝法の日記です。時事問題、法律問題に関して適当に書いています。

サンクコストの呪縛から抜け出すマインド

ビジネス書をよく読む人ならサンクコストという言葉を聞いたことがあるだろう。サンクコストは日本語では埋没費用と呼ばれる。簡単にいうと既に支払ってしまって回収ができない費用のことだ。

サンクコストはよく映画を例に説明される。

例えば、2000円の2時間映画のチケットを購入して30分ほど映画を視た場合、2000円と30分がサンクコストになる。もしこの映画がめちゃくちゃつまらなかった場合、選択肢としては、映画を視続けるというものと映画館を出て残りの1時間30分を別のことに使うというものが考えられる。

合理的な思考としては、つまらない映画を視続けるよりも残りの1時間30分をもっと有意義なことに使うべきだろう。しかし、人の心理はそう簡単に割り切れるものではない。既に2000円と30分を投資してしまったものを損切りすることができる人は少ないだろう。もしかしたら、残り時間は面白くなるかもしれないなどと淡い期待を抱いてしまうものである。これがサンクコストの呪縛である。

このサンクコストの呪縛は、影響力の武器の一貫性の原則とも関連するため、人の心理に根深く影響する。すなわち、人は自分が価値があると考えて投資したものが無駄であったと認めたくないのだ。日本人のもったいない精神からすれば、映画を切り上げて退出するような人はむしろ非難の対象にすらなりえるだろう。

そのため、サンクコストの呪縛から抜け出すのは非常に難しい。サンクコストの呪縛から抜け出すマインドを抜け出すにはどうしたらよいだろうか。僕は次のようなことを意識することにしている。

  1. もし時間を巻き戻せるなら同じ選択をするか
  2. もしこの問題にかける時間を他のことに使えば何ができるか

1.もし時間を巻き戻せるなら同じ選択をするか

さきほどの映画の例でいった場合、30分ほど視てつまらない映画だったということがわかった状態で、映画のチケットを買うところまで時間をさかのぼった場合、自分は同じ選択をするだろうかということを考えてみる。もし、映画のチケットを買うことを選択しないのであれば、残りの時間も映画を視ることに投資すべきではない。

2.もしこの問題にかける時間を他のことに使えば何ができるか

サンクコストの呪縛のおそろしい一面は、他の機会を失うことだ。そこで、今の時点で投資を止めれば、他にどんなことができるか考えてみるといい。映画の例でいえば、残りの1時間30分でできることを想像してみよう。読み終わっていない本を読む、行ってみたかったカフェに寄ってみる等。想像してみれば、他に魅力的なことがたくさんでてくるはずだ。