サービス業の人ほど多くはないですが、仕事がらいわゆるクレーマーという方々と接することがあります。
クレーマーと呼ばれる人たちにもいろいろ種類があって、金銭目当ての分かりやすいタイプから、自尊心をみたしたいだけのめんどくさいタイプまで様々あります。その中でももっともやっかいなのはいわゆるキチガイと呼ばれるタイプの病的クレーマーです。
キチガイクレーマーの特徴は次のような感じです
- 会話が通じない、何を言っているか理解できない
- 一方的にまくしたてる、他人の話を聞かない
- 被害妄想が激しい
- ささいなことに激昂する
この手の病的タイプは、どうせキチガイだと思って適当にあしらうと実力行使に出たり、第三者機関に通報をしたりしてくるので、対応はそれなりに慎重にしなければなりません。
さらにやっかいなことに、この手のクレーマーは、本人のみならず対応にあてさせた人員までも病ませる魔力を持っています。対応を誤ると人的リソースを大幅に消耗させられてしまいます。
キチガイクレーマーへの電話応対の基本
1.受話器を耳から遠ざける
我々はクレーマーから電話があるとついつい受話器をしっかり耳にあてて話を聞いてしまいがちになります。しかし、相手の罵声や怒鳴り声を間近にでかい声で聴かされてしまうと、手は震えて汗が出てきますし、心臓の鼓動も速くなって声もふるえてしまいます。そのような状況ではとてもじゃないですが冷静な対応はできません。
まずは受話器を耳から十分に離しましょう。キチガイクレーマーの声量はすさまじいので、受話器を離しても十分聴きとれます。これだけでもかなり気分が楽になるので一度お試しください。ヘッドフォンの場合は音量を最小まで絞ってください。
2.話合いはできないという前提に立つ
キチガイとは話合いはできません。そもそもクレームをなんとか解決しようなどとは思わないことです。こちらには相手の要求に応じない自由があります。
かといってぞんざいな扱いをしてはいけません。こちらの見下した態度は増幅されて伝わってしまいます。あくまで丁寧な対応を心がけましょう。丁寧に対応しつつ、相手の要求はのまないことが重要です。
キチガイに目をつけられた場合は、台風に遭遇したようなもので嵐が過ぎ去るのを待つしかありません。
最終的には相手が諦めてくれればOKですし、実力行使をでてきたら警察沙汰にするしかありません。
3.余計なことは言わない、約束はしない
キチガイ系の電話は一方的にまくしたてられることが多いですが、その際は決して余計なことは言わないようにしましょう。言葉尻をとらえて論点をすりかえてきます。彼らは馬鹿そうにみえて案外こちらの話をきちんと聞いているものです。特に言葉尻をとらえる能力は天下一品です。回答できないこと、回答する必要ないことについては毅然と回答しないと言いましょう。相手がどんなに意味不明なことや理不尽なことを言ってきても、適当に「そうですか、そうですか」と肯定とも否定ともとれない相槌のようなものを打っておけばよいです。
次に、どんな些細なことでも約束はしないことです。その約束に関してあらたなクレームをつけてきます。彼らはどんなことにもクレームをつけるのです。
以上は、あくまで相手が理由のない理不尽なクレームをつけてきたときの対応です。こちらに非があって、きちんと対応をしなければならない場合は当然謝罪なり賠償をしなければなりません。しかし、こちらに非がある場合でも通常必要な程度を超える要求をしてきた場合は、その範囲については毅然と断りましょう。