AVの出演契約をプロダクション会社と締結し、後に出演を拒否し契約を解除した女性が、プロダクション会社から違約金として約2400万円を請求されていた訴訟の判決が今月9日にあり、プロダクション会社の全面敗訴となった。
「AV出演拒否した女性に違約金請求などのトラブル相次ぐ」 News i - TBSの動画ニュースサイト
判決が出る前から結論がわかりきっていた事例であったが、大方の予想どおりプロダクション会社の請求棄却となった。
未成年者やその保護者に「アイドルやタレントにならないか」と甘言を用いて誘惑し、過激なグラビア撮影をさせたり、最終的にAVに出演させたり事例が多数報告されている。
オレオレ詐欺と同じでひっかかる方もひっかかる方だと思う部分もあるが、基本的にはそのような判断能力の低い者を狙った悪質なアングラビジネスである。
こういった悪質業者は、契約女性に心理的強制を与えるために違約金条項を契約書に入れておくのが常である。女性が辞めたいなどと言いだしたら、違約金条項があたかも有効であるようにみせかけて、辞めたら違約金を取るぞと脅すこともする。
普通は業者も違約金請求が認められないことはわかりきっているので、あくまで脅すだけで実際に訴訟をおこすことはしない。訴訟なんか起こして違約金請求に根拠がないということが世間に知らしめられることの方がよっぽどダメージだからである。
しかし、今回のプロダクション会社はどういうわけか訴訟を起こしてしまった。どうやら弁護士もついているようだが、どうしてこんな事件を弁護士が受任するのかまともな法律家にはまったくもって理解ができない。
もっとも、そのおかげで女性側の解除の正当性が世間に広く知られることになったのでよしとしよう。