個人での巨額の脱税ニュースが入ってきました。
<所得税法違反容疑>株取引利益申告漏れ 投資家告発 大阪 (毎日新聞) - Yahoo!ニュース
この方は2年間の株取引で30億円儲けたそうです。すごいですね、アベノミクス。
それはそうとこの方も、証券会社で口座を開設する際に特定口座源泉徴収ありにしておけば立件されずにすんだでしょうに。脱税も額がでかくなると実刑もありうるので注意が必要です。
一般・特定口座?源泉徴収あり・なし?
株の取引口座を開設する際、一般口座にするか、特定口座源泉徴収あり、源泉徴収なしにするか選択させられます。どの口座を選ぶかで納税の手続がかわってきます。
自分で税金の計算が必要となる面倒な一般口座を選択する人はあまりいないと思われますので、大半の個人投資家は特定口座の方から源泉徴収あり・なしのどちらかを選ぶと思います。
これについては、迷うくらいなら特定口座の源泉徴収ありを選ぶのがベストかと僕は思います。
特定口座源泉徴収ありのメリット・デメリット
特定口座源泉徴収ありを選択すると、証券会社が税金を計算し、源泉徴収して納税してくれますので、面倒な確定申告をする必要がありません。当然税金の払いもれもないです。また、確定申告をしない場合は、譲渡益が所得に加算されませんので、扶養から外れたり、国民健康保険料の値上がりを免れることができます。
源泉徴収ありにしても、他の証券会社の口座と損益通算などをしたい場合や売買損失の繰り越し控除を利用したい場合は、確定申告することができます。確定申告をする場合は、譲渡益が所得に加算されるので注意しましょう。
源泉徴収ありのデメリットとしては、取引ごとに源泉徴収されてしまうので、後から納税する場合に比べ運用可能な資金が一時的に減ってしまうことです。もっとも、源泉徴収なしにしても税金にあてる分はとっておくのが普通ですのでこれはたいしたデメリットではありません。
最大のデメリットはサラリーマンで年間利益が20万円以下の場合です。この場合、確定申告は本来不要になり税金も払わずにすむはずですが、源泉徴収ありにしておくと最大で20万円の利益に対する税金がとられてしまいます。といっても最大で4万円ちょっとです。
源泉徴収ありのメリット
- 面倒な確定申告が不要
- 利益が出ても所得が増えないので国保などがすえおき
- 脱税してしまうリスクがない
- あえて確定申告をして各種制度も使うことができる
源泉徴収ありのデメリット
- 本来税金を払う時期より前に運用資金が減る
- サラリーマンの場合で年間利益が20万円以下の場合は損
年間譲渡益が20万円以下の場合なら、とられてもせいぜい4万円ちょっとなので、最大で4万円得する可能性と、源泉徴収ありのメリットを比較することになります。そうなると、やはり面倒な確定申告が不要で、所得に加算されずにすむ源泉徴収ありを選ぶのが賢いです。
以上より、だんぜんおすすめなのは特定口座源泉徴収ありですね。