映画「タイムシャッフル」を視ました。B級臭あふれる作品ですが、なかなか面白くできています。
ひょんなことから、未来を映し出すカメラを手に入れたルームメイトの若い男女三人組。売れない画家もどき、その恋人、アウトローのギャンブラーの三人組みは手に入れた秘密道具を使って金儲けをたくらみます。しかし、次第に三人は映し出される未来に縛られ、やっかいなことにも巻き込まれるようになります。
本作で描かれているのは、秘密道具を手に入れた若者たちの浅はかな欲望などではありません。本作で描かれているのは、男女の嫉妬です。嫉妬というものが、いかに人を壊していくかがよくわかるように作られています。
嫉妬という感情は冷静な判断力を失わせてしまいます。嫉妬が原因で他者を非難してしまうこともあるでしょう。しかし、嫉妬によって他者を非難しても結局は自分が傷つくことになってしまいます。嫉妬はどんな優秀な人でも抱いてしまう恐ろしい感情です。弁護士もしばしば同業者批判をすることがありますが、批判の内容をよくよく聞いてみると9割型が嫉妬で、そこには理論なんてものはありません。批判している側も、内心自分の嫉妬には気づいていて、そんな批判をしている自分が嫌になってしまうのではないでしょうか。
とはいえ、嫉妬もうまく利用して、その原動力を自分の能力を高める努力する方向に向ければ、決して悪いものではないのかもしれませんね。