法廷日記

浦部孝法の日記です。時事問題、法律問題に関して適当に書いています。

映画「ブルージャスミン」視たよ

映画「ブルージャスミン」を視ました。ジャンル的にはコメディになるみたいですが、ハリウッドの人たちとは感覚が違うのか、どの辺がコメディなのかいまいちわかりませんでした。

ストーリーはセレブ妻の転落人生です。主人公のジャスミンは実業家の夫ハルのおかげで、ニューヨークでのセレブ生活を送っていました。しかし、ハルが事業に関することで逮捕されてしまい、財産を失ったジャスミンは、サンフランシスコで安アパートに住んでいる妹のところに転がりこみます。

セレブ妻だったジャスミンは、没落後の現実を受け入れることができません。あげくのはてにはインテリアコーディネーターのオンライン講義を受けるために、パソコン教室に入るところからスタートしてしまいます。自身には学歴もスキルもないのにプライドだけは高く、歯医者の受付業をバカにしていたジャスミンの選択があまりにも痛々しいのですが、ここらへんがコメディなのでしょうか。結構リアルで正直笑えません。

ストーリーはセレブ妻時代と没落後時代が交互に進んでいく感じで、きちんと見ていないと時系列がよくわからなくなってしまうかもしれません。

ここからは若干ネタバレになりますが、実は夫のハルが逮捕されたのはジャスミンがハルをFBIに売ったせいでした。ハルは、英雄色を好むという感じで浮気をしまくりなのですが、エイミーというフランス人女弁護士に入れ込んでしまいます。それに激怒したジャスミンがFBIにハルの投資詐欺を通報してしまいます。

この映画はジャスミンの転落人生を描いていますが、着目すべきはハルの転落人生でしょう。ハルは結局、逮捕された後自殺してしまったようです。彼は詐欺をしていたとはいえ、ハーバードで講義をするほどの社会的信用もある人物でした。ジャスミンの通報さえなければ、引き続き人生を謳歌できたかもしれません。彼の失敗は、一人の浮気女に入れ込み過ぎてしまったこと、妻に浮気を隠しとおさなかったことです。アホなことに、ハルは自らジャスミンに浮気を告白してしまいます。そりゃあそんな告白したら女は切れますよね。ハルは、ジャスミンからどんなに疑われていても、「愛しているのは君だけだよ。」とでも言って浮気を隠しとおすべきでした。どんなに白々しくてもそうしてさえおけば、ジャスミンもハルを通報することはなかったはずです。浮気の告白など、男女どちらの利点にもなりません。

本作から得られる教訓は、一人の女に入れ込み過ぎるな、浮気は隠し通せということでしょう。