もともとこのブログは株とFXのブログでしたが、もはやそんな過去はなかったことになってしまっています。もっとも、株とFX自体は続けていて毎月地味に投資額を増加しています。
投資の教科書について、お勧めの本をとある人に尋ねたところ、チャールズ・エリス著「敗者のゲーム」(日本経済新社出版社)がよいと言われたので読んでみました。
アマチュアのテニスでは、ネットやダブルフォルトなどのミスが多く、ほとんどの得点が相手のミスによるものとなっています。これは、プロのテニスでは強力なショットで点を取りに行くのに対して正反対のゲーム展開となっています。
アマチュアテニスのように敗者がミスを重ねることによって結果が決まるゲームを本書では「敗者のゲーム」と呼んでいます。敗者のゲームにおいては、ミスをおかしてはいけないということが絶対のルールになります。
投資の世界も、機関投資家がしのぎを削っており、もはやミスが許されない「敗者のゲーム」になってしまっています。そのため、素人が「市場に勝ちに行く」とほぼ確実に負けてしまうとのことです。
このような中、長期的に見れば機関投資家のほとんどが市場平均を下回るような運用成績しか出せていないそうです。取引総額のほとんどが機関投資家によって占められている昨今、機関投資家自体が市場そのものとなっています。そして、機関投資家は極めて優秀であるため、特定の機関投資家が自分たちの総体である市場平均を継続的に上回ることが困難となっているとのことです。
そのため、素人が投資をする場合は、市場をそっくりそのまま再現するインデックス・ファンドに長期で投資するのが一番というのが、おそらくこの本の主張です。