ギャヴィン・フッド監督のエンダーのゲームを視ました。
昆虫みたいな宇宙人フォーミックに襲撃され大打撃を受けつつも、人類はインデペンデスデイズばりの特攻でなんとか退けました。さらなる侵略に備えて人類は、世界中の天才児を集めて英才教育を施します。
主人公のエンダーは偉い人たちから特別に才能を見出されてエリート街道を突っ走ります。エンダーが、カリスマ性を発揮して、訓練生たちを自分の味方につけるさまはなかなか爽快です。
訓練は、バーチャルゲームを使って行われます。未来の設定なので、現実との区別はつかないようなリアリティです。
エンダーは天才なので、ゲームでもきわめて高い成績をおさめることができます。では、エンダーは現実でもゲームのような成績をおさめることができるのでしょうか。
ゲームは、あくまでフィクションなので、一つの部隊を捨て駒にして勝利をおさめるといった合理的な判断ができます。しかし、現実で同じ判断をすることは、一つの部隊の隊員を殺すということです。優秀な指揮官になるには、このような非情な判断を瞬時にすることが求められます。厳しい世界ですね。
軍人ほどでなくても、経営者は人員削減や取引先の切り捨ての判断をしなければならない苦悩を負います。一部を切り捨てて組織を存続させるか、みんなで玉砕するか極めて苦痛な判断でしょう。
これがゲームだったら、そのような苦悩を負わなくていいのにと思うこともあるかと思います。
もしバーチャルリアリティが、もっと発展していけば、ゲームと現実の区別がつきにくくなって、合理的な判断をする苦悩を負いにくくなるのかもしれません。
エンダーのゲームはだいぶ古い小説が原作みたいですが、なかなか面白かったです。