最近男性目線からの結婚のリスクを書いてきたが、何も結婚のリスクは男だけにあるものではない。女性側も決して安全ではない、それどころか女性側の方がリスクが高いのが現実である。
最近では、男性側も知恵をつけてきており、例えば妻に家計を全面的に任せきりにする夫もだいぶ少なくなってきている。女性側もしっかり知恵をつけなければ、夫の都合のいいように扱われてしまうだろう。
1.仕事は絶対に辞めるな
未だに結婚したら妻に仕事を辞めて家事に専念するよう要求する男が多い。しかし、女側は、たとえ夫の稼ぎがよくても、この要求を飲んでしまってはいけない。夫がいつまでも、自分の面倒を見てくれる保証なんてどこにもないからだ。そしてキャリアが空いてしまった女性を雇ってくれるまともな会社はなんてない。
さらに女性の場合、出産や育児の際に仕事を続けられるかという問題が生じてしまう。それでも産休や育児休暇をフル活用し現職にしがみつくべきだ。よほど貴重なスキルがない限り、出産前と同じ条件の仕事に就くことはできない。できれば、就職や転職時点で産休や育児休暇を取りやすい職場かどうかをチェックしておくべきだろう。
2.自分の実家の近くに住め
これは、男性側の視点からも述べたことである。
自分と実家で良好な関係を築けている場合は、近所に実家があるということはあらゆる面で強力な武器になる。別居の際の一時避難所ともなるし、親権を獲得する上でも両親の存在は有効な戦力になる。
もしリタイアした両親が遠くに住んでいるのであれば、自宅近くのマンションを借りさせて近所にきてもらうくらいしてもよい。
逆に、同じ理由で夫の実家の近くに住んではいけない。
3.婚姻費用、養育費には期待するな
男側からすると、別居時の婚姻費用や離婚後の養育費の支払いは大きなリスクである。しかし、これはこのブログの男性読者のようなそこそこ収入があって法令順守意識も高い男に限った話にすぎない。
実際は婚姻費用や養育費用を律儀に払っている男の方が少ないのだ。
平成23年の厚生労働省の調査によれば、離婚した父親から養育費の支払いを「現在も受けている」と回答した母子世帯の割合はわずか19.7%にとどまっている。
婚姻費用や養育費にはあまり期待できないことは認識しておくべきであろう。
4.稼ぎのいい男はみんな不倫している
女性陣からすれば、認めたくない現実かもしれないが、稼ぎのいい男はすべからく不倫をしている。うちだけは違うと思っている人もいるかもしれないが、そんなことはまずない。
しかし、これは女性側からすればメリットでもある。不倫の証拠さえおさえてしまえば、別居後も有責配偶者である夫側からの離婚請求を封じることができ、長期に渡って夫からの婚姻費用ボーナスを得ることができる。夫の年収が給与手取りで2000万円あれば、妻の年収が給与手取りで600万円あっても毎月20万円程度の婚姻費用の支払いを受けることができる。
調査会社などを使って、不倫調査をしても十分割にあうだろう。
5.小括
近年では、男性側も結婚リスクについて知恵をつけてきているので、女性側にもより綿密なリスクマネジメント能力が要求される。