法廷日記

浦部孝法の日記です。時事問題、法律問題に関して適当に書いています。

スピードこそが競争優位の源泉

ビジネスにおいて早さというものは強力な武器になる。仕事は粗いが早いものと、仕事は正確だが遅いものでは、多くの場合で前者の価値が勝る。色白七難隠すよろしく、早さは七難隠すのである。

堀江貴文氏が彼女の父親に用立ててもらった600万円でスタートしたライブドア(オンザエッヂ)はわずか4年で上場し、設立後10年たらずのうちに時価総額1兆円クラスの会社に成長した。

この驚異の成長力は堀江氏の仕事の早さにも要因が多分にあっただろう。上場前のサイバーエージェントがクリック保証型広告のサイバークリックのシステム開発を堀江氏に依頼した際、堀江氏はわずか1週間でサイバークリックのシステムを完成させてしまったという。システムの出来としてはしょっちゅうダウンしたり、サイトの規約が他社の規約のコピペだったりと、完璧とはいえないものであったようだが、この速度がなければライブドアもサイバーエージェントもあれほど大きな会社にならなかったかもしれない。早さが質を凌駕しているのである。

仕事のスピードを上げるには、堀江氏のような物理的な処理速度が高いことも重要であるが、事前の準備も重要となる。

ネット通販大手のアマゾンドットコムは顧客の購入を予測して、配達時間を短縮するシステムを特許を取得している。注文から配達までの時間の早さはアマゾンが通販業界を支配する最大の競争優位性となる。

早い者が優位なのは社内でも同じだ。上司としては、仕事は雑だが早い部下と、仕事は丁寧だが遅い部下とでは、仕事が早い部下の方が圧倒的に使いやすい。さらに仕事が早い部下の方が多くの仕事を任されることになるので、1年も経てばその成長度合いは仕事が遅い部下とは比較にならなくなる。

スピードというのは何よりも強い武器になるのである。