法廷日記

浦部孝法の日記です。時事問題、法律問題に関して適当に書いています。

FX・株で儲かるといった教材は全部デタラメ

株で儲ける、FXで儲けるだといった教材(DVDなど)などがときおりネットで売られていたりします。お値段も結構な額です。

しかし、ああいう類のものは全部内容がデタラメです。チャート分析だとか、テクニカルな用語をちりばめてそれっぽく見えることもあるかもしれませんが、いまだかつて学術的に証明されたテクニカル手法などありません。相場というものは、インサイダー情報やそれに近いものでも持っていない限り予想できないものなのです。買って読んだり視るだけ時間とお金の無駄なのでやめましょう。

こういった教材を騙されて買ってしまう人が出てくる原因としては、教材の販売者(講師)がそれなりに過去に儲けた実績があるため、教材に信用性があるようにみえるせいでもあるでしょう。

でもちょっとまってください。

その手法が儲かるなら、どうして講師はこっそりその儲かる手法を使ってトレードせずに教材を売っているのでしょうか。

みなさん、もうおわかりですよね。その手法では儲からないからです。より正確にいうと儲かるかどうかなんてわからないからです。

講師は、たしかに過去には稼げたかもしれません。しかし、それはたまたまの偶然であって、再現性のある手法をもっているわけではありません。再現性のある手法をもっているなら、そんな手法はこっそり秘密にして他人に教えるより自分の投資額を増加させる方がよっぽど儲かります。にもかかわらず、他人に教えてしまうのは、その方が自分で投資するより確実に儲けられるからにすぎません。

逆に、現役でバリバリ稼いでいるトレーダーも確かにいます。彼らはプロスポーツ選手のようなもので、言葉には変換できない独自の感性のようなものを持っています。しかし、それらは天性のものであったり、長年の経験に裏付けられたものであって、素人がマネをしようとしてもできません。僕らがいくらイチローに理論的なことを教わっても、イチローのようにヒットを打てるようにならないのと同じことです。

このように、素人がいくら勉強して投資で儲けようと思っても、儲けることなんてできません。

唯一、歴史的に成績が優秀であることが証明されているのは、パッシブ運用型(日経平均などの指標に連動する運用成果を目標とする手法)のインデックスファンドです。どうしても投資をしたいというのであれば、積立型のインデックスファンドに投資すべきでしょう。

このあたりの知識を確認するには、分かりやすい本でいえば、藤沢数希氏のなぜ投資のプロはサルに負けるのか?がおすすめです。

もう少しお堅い本がお好みであれば、ウォール街のランダム・ウォーカー、敗者のゲームあたりが定番です。