遠隔操作事件の片山祐輔被告の判決が2月4日に言い渡されて、懲役8年の実刑になったようです。
片山被告に懲役8年、遠隔操作ウイルス事件 (産経新聞) - Yahoo!ニュース
そもそも何罪で起訴されていたの?
片山さんといえば、遠隔操作ウイルス事件で有名ですがそもそも何罪で起訴されてたか知っている人は案外すくないかもしれません。ちょっと確認してみましょう。
報道等がされている範囲で調べると、片山さんが起訴されていたのは以下の罪のようです。報道ベースなので誤りがあるかもしれません。また、報道では不正指令電磁的記録「借用」となっていましたが、おそらく「供用」の間違いだと思いますので、とりあえず「供用」にしておきました。
罪名 | 法定刑 |
---|---|
偽計業務妨害罪 | 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金 |
威力業務妨害罪 | 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金 |
脅迫 | 2年以下の懲役又は30万円以下の罰金 |
不正指令電磁的記録供用 | 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金 |
ハイジャック防止法違反 | 1年以上10年以下の懲役 |
ハイジャック防止法違反だけは見慣れない犯罪ですが、それ以外は懲役3年以下のしょぼい犯罪ですね。
量刑の決め手は?
判決や事件記録を読んでいないのでよくわかりませんが、今回懲役8年とかなり重い量刑となったのは、ハイジャック防止法違反で起訴されているのと犯罪行為をした直近に服役を終えたばかりというのが大きいのだと思います。
起訴された事件は報道ベースでは全部で10件とかなり多い方なのですが、ハイジャック防止法違反や再犯加重にならなければ併合罪で刑が加重されてもマックス懲役4年6月です。最終的に罪を認めていることからしても、普通はマックスまでいかないでしょう。
片山さんは飛行機の爆破予告をして、航空中の飛行機を空港に引き返すなどさせており、ハイジャック防止法違反で起訴されてしまいました。このハイジャック防止法違反の量刑が1年以上10年以下の懲役と他の罪よりもかなり重いのが痛かったようです。しかも、片山さんには実刑の前科があり、再犯加重+併合罪の加重で法定刑の上限は最大30年の懲役まで行けるようになってしまいました。
それにしても、実刑8年は重いかなーというのが個人的感想です。飛行機にやらかしてしまったこと、冤罪被害者を作ってしまったこと、証拠隠滅を図ったことを考えてもちょっと重いと思います。実刑はやむをえないと思いますが、8年はちょっとね。
冤罪被害者を作ってしまったのは被害者には気の毒ですけど、それは警察や検察のエラーですし。なんか世間や国家をおちょくってるように映る事件にはやたら厳しい判決がでるような印象です。ホリエモンも検察に挑発的でしたしね。あんなのも普通は実刑にはならんでしょう。
ちなみに懲役8年というのは、親が子を死なせた多数の事例よりも重いです。
他の人は今回の量刑についてどう思うんですかね~?