法廷日記

浦部孝法の日記です。時事問題、法律問題に関して適当に書いています。

稼げない仕事ほど大変で楽しくない

お給料は苦痛の対価などと表現されることもあるため、大変であればあるほどお給料も上がると考えられがちである。これは、苦労は報われるといった日本的考え方も背景にあるのだと思う。しかし、現実には稼げない仕事ほど大変で楽しくないし、稼げる仕事の方が楽で楽しいものである。

なぜ稼げない仕事ほど大変で楽しくないのか。価格というものは基本的には需要と供給によって決まる。供給が過多であるものほど競争は激しくなり価格も低くなりがちである。例えば、飲食店なんかは参入規制がほとんどないので、常に供給過多の状況である。そのため、飲食店は常に安い価格での競争を強いられる。その結果、人件費は安くなりがちだし、長時間労働が必要になってくる。いわゆるブラック企業に飲食店が多いのもそのためだ。飲食店で生き残っていくにはある意味ブラックでないとやっていけないのだ。

他方で、供給より需要が多い仕事は、その希少性から価格も高くなる。供給自体が少ないので、さほど高度な品質も求められない。はっきしいって楽ちんなのである。僕のやっている仕事でも、他にやれる人が少ない仕事は単価が高いし、誰でも手を出せる仕事はどんなに頑張っても単価がしれているし顧客の要求水準も高い。

どうせ仕事をするなら、需要に比べ供給が少ない仕事をするのが楽でいい。供給過多の分野で仕事をするのは、非常に大変である。能力のある人であれば、供給過多の分野でもそれなりに結果を出せるが、一般人が供給過多の分野で結果を出すのは難しい。あえていばらの道を進む必要はないだろう。

とはいえ、需要が供給を上回る仕事を見つけること自体がそもそも難しい。この点については、ドワンゴの川上会長が、競争を避けるために誰にもわからないことをやるといったことを言っていたことがある。この考え方は楽な道に進む者への参考になるだろう。