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法廷日記

浦部孝法の日記です。時事問題、法律問題に関して適当に書いています。

橋本聖子セクハラ問題における男性差別の根深さ

どうでもいい日記 男女の法律問題

橋本聖子日本スケート連盟会長による男性スケート選手へのセクハラ問題が話題となっている。

会長という上の立場にいる人間が、公然の場で組織下の選手に対してキスをすること自体そもそも問題であり、セクハラと言われてもやむをえないだろう。被害者とされる高橋大輔選手はセクハラを否定しているとのことだが、これは彼と橋本聖子氏だけの問題ではなく、周りにいたメンバーとの関係でも問題となる。すなわち、上司と部下のような関係にある男女のキスを見せつけられることは、居合わせた他のメンバーに対するセクハラとなるのである。

ところで、僕はこの問題を報道などで視ていて男性差別の根深さをかいまみた。報道は、どちらかといえば本件をセクハラ問題ととらえており、女性から男性へのセクハラも問題となることを意識しているような論調で報道している。しかし、彼らは、結局のところ、本件をセクハラ問題とは捉えていないと考えられる。

もし、本件がセクハラであるのであれば、橋本聖子氏と高橋選手のキスシーンというのは、まさに高橋選手が性的に蹂躙されているシーンである。しかし、報道では、キスシーンの写真や、その写真を模写したイラストが堂々と掲載されている。

これは、強制わいせつや強姦の被害現場の写真を世間に公表する行為と同じ性質をもつ行為といえるだろう。通常、女性が被害者であれば、そのようなシーンが報道されるとは考えられない。なぜなら、そのようなシーンを報道することが被害女性に対し二次被害(セカンドレイプ)を与えるものであり、被害者の名誉を著しく毀損するものだからである。

しかし、本件では、報道機関が問題のキスシーンを報道することにためらいはない。これは、結局本質的には本件をセクハラ問題ととらえていない現れである。仮に、本件が加害者がおっさん、被害者が若き女性スケート選手であれば、犯行現場の写真はまず報道されないはずである。

いずれにせよ、あのような写真を掲載することは、被害者自身及び被害者に近しい者の心情にダメージを与える行為であるので、報道機関は自粛すべきであろう。被害現場の写真が、堂々と報道されてしまうのは、結局は男性にとってあの程度はセクハラでもなんでもないと考えられてしまっている男性差別の根深さゆえである。