法廷日記

浦部孝法の日記です。時事問題、法律問題に関して適当に書いています。

法律家以外も気軽に読めるハーバードロースクールの教科書-数理法務概論

業界ではちょっと前に話題になっていた有斐閣の数理法務概論をようやく読み終えました。

本書は、" Analytical Methods for Lawyers, 2d " の翻訳版で、原著はハーバードロースクールの数理法務の授業用教科書として執筆された本です。ハーバード大学の教科書という売り文句はなかなかキャッチーですね。以下目次です。

目次

第1章 決定分析
第2章 ゲームと情報
第3章 契  約
第4章 会  計
第5章 ファイナンス
第6章 ミクロ経済学
第7章 法の経済分析
第8章 統計分析
第9章 多変数統計 

本書の内容は、目次にあるような経済やファイナンス等の数理的知識の概説書となっています。法律実務家たるもの、法律だけ知っていても役に立ちませんので、このような数理的知識も当然勉強が必要です。

基本的には法律実務に携わる人向けの本ですが、各分野について入門的な内容ですし、法律以外はチンプンカンプンの法律家にもわかるようにかなりわかりやすく書いてあります。そのため、法律実務に携わってない人でも、目次の項目で興味があるものがある場合は結構おすすめです。

価格は5500円(税抜)とビジネス書感覚で読むにはちょっとお高いですが、原著は1万5000円くらいするので、実はかなりお買い得です。日本は、ほんとに本が安く買えますね。