法廷日記

浦部孝法の日記です。時事問題、法律問題に関して適当に書いています。

休日や就業時刻後のLINEに応じられない社員は淘汰されていく

こんな記事がありました。

休日に上司から届く「LINE」メッセージ・・・やりすぎると「労働基準法」違反? (弁護士ドットコム) - Yahoo!ニュース

たしかに仕事が終わってまで上司から連絡がくると、部下としてはうざく感じるかもしれませんし、企業側としても、就業時間外のLINEやメールによる業務連絡が労働時間と認定されてしまうリスクがありますね。

でも、就業時間外のLINEやメールによる連絡を、「就業時間外なので応じません。」という従業員が生き残っていけるかというと、なかなか難しいと思います。

何かの継続的なサービスを使うお客さん側の立場に立った場合、営業時間外や休日はメール対応も一切受け付けませんという業者よりは、ある程度営業時間外も融通をきかせてくれる業者の方が一般に使い勝手はよいでしょう。緊急性が高いサービスであればなおさらだと思います。

従業員の立場から見た場合、自分のお客さんとなるのは、給料を払ってくれる会社や上司になります。会社や上司から見た場合、ちょっと確認したいことがあった場合に、就業時間後もメールなどで連絡がとれる従業員とそうでない従業員とでは、どちらが使い勝手がよいか明らかです。簡単な確認をするだけでも、土日があけるまではできないとなってしまっては、業務が滞ってしまいます。

変化のスピードが早い現代では、スピード感のない企業は他の企業においていかれてしまうので、スピード感がある従業員が求められています。そのため、よほどスキルに希少性がある従業員でもない限り、レスポンスの悪い者は淘汰されていってしまうのではないかと思います。

とはいえ、時間外の応答を常に義務付けられてしまっては、従業員としても労働時間が増えてしまい身体がもちません。そのため上司側もすぐに確認する必要のないような連絡は控えるべきです。

また、就業時間や場所などを柔軟にする企業体制が必要だと思いますが、これには労基法の規制というハードルがあり、実現は難しいのが現状でしょう。

ちなみに僕自身は、夜間や休日のメール対応はさほど苦になりません。むしろ月曜の朝に電話が集中するよりはよっぽどいいですね。