法廷日記

浦部孝法の日記です。時事問題、法律問題に関して適当に書いています。

ドワンゴ川上会長が訴えられる。相手は電波?-不当訴訟に対する慰謝料はいかほどか

ドワンゴ川上量生会長が訴えられる事案が発生したそうです。ねとらぼに概要が記載されていますので、少し引用します。

ドワンゴ会長の川上量生氏が、岡山県在住の人物から、「川上氏が使用する無線通信によって騒音や振動が発生し、健康被害を長期間に渡って受けている」として、騒音・振動の差し止めと160万円の支払いを請求されていることが分かった。川上氏は「岡山県には行ったこともなく相手の名前にも見覚えはありません」と話している。

引用元:「無線通信で騒音、健康被害に」 ドワンゴ会長・川上氏が訴えられる事案が発生 - ねとらぼ

普通に考えれば、ちょっとやばい人からの訴訟ですね。この手の訴訟はときどきみかけるのですが、原告側で引き受けてくれる弁護士はまずいないので、本人訴訟であることが通常です。相手方が対応困難者の場合、被告側でも弁護士はなかなか受けたがりません。

常識的に考えて通りっこない訴えであっても、訴えられた側は放置しておくことはできませんので、たまったものじゃありません。今回の場合、川上会長は、わざわざ岡山地裁まで弁護士を派遣しなければならなくなります。

そのため、明らかに不当な訴訟を起こされた場合は、逆に不法行為に基づく損害賠償請求をすることができます。ちなみに「慰謝料算定の実務 第2版」の掲載裁判例によると不当訴訟の慰謝料は4万円~500万円程度で100万円以下がほとんどとなっています。