法廷日記

浦部孝法の日記です。時事問題、法律問題に関して適当に書いています。

小説家という職業

「すべてがFになる」や「スカイクロラ」のベストセラーの著者・森博嗣さんの著書「小説家という職業」(集英社新書)を読みました。

好きで書いているという小説家が多い中、森博嗣さんはビジネスとして小説を書いていると公言している珍しいタイプの作家です。一つの作品を二週間程度で書きあげてしまうようで(しかも一日の作業は3時間以下!)、驚異的な筆力の持ち主です。

本書は、小説家になるためのノウハウが書いてあるというよりは、森博嗣さんが小説家になった経緯や、職業人としての心構えが書いてあるような感じです。いわゆるありがたいお話系です。ビジネスマンらしく、今後の出版業に対する知見も述べられています。

それにしても、森博嗣さんのプロフェッショナルとしてビジネスに対する意識には学ぶものがあります。どの職業にも共通するであろう仕事に対する意識は以下のところ。

「もし、あなたが小説家を目指して頑張っているのならば、締切を守る誠実な作家になってほしい。それには、まず自分で立てた予定を守ること。その習慣をつけることが大事だ。1度でも破れば、10回守り続けてきたことが無になる。信頼というのは、築くに難く、崩れるに易いもの。1回くらいは、と考えているとしたら、それは信頼の意味がわかっていない不誠実な人間である。どんな仕事をしても中途半端になるだろう。根本的に考えを改めなければ、今以上の状況は望めない。」

引用元:森博嗣著「小説家という職業」(集英社新書)

未婚女性の視点からみた不倫のリスク

メロドラマや恋愛小説でしばしば出てくる不倫関係。現実にもよくあることで、特に既婚男性×未婚女性の不倫パターンが圧倒的に多いでしょう。

では、そもそもなぜ未婚女性は既婚男性と不倫してしまうのでしょうか。思うに、未婚女性にとっては、不倫をすれば1,2ランク上の男性と容易に付き合えるからでしょう。

数々の不倫カップルを観察してきた僕の経験からすると、既婚男性×未婚女性のカップルのほとんどが、学歴・職歴・年収等の面で男性が女性を1,2ランク上回っています。容姿についてはマチマチですが、前記の要素を覆すほどの差はないことが多いです。

これは逆説的にみればある意味当然のことで、当該既婚男性と釣り合うような女性であれば、わざわざリスクをおかしてまでその既婚男性と付き合うメリットがありません。その程度の男性でよいなら、普通に未婚男性の市場から釣り合う男をゲットしてくればいいだけの話です。

逆に当該既婚男性より1,2ランク劣る女性にとっては、不倫リスクをおかすことによって、1,2ランク上の男と付き合うことができるのです。リスクをおかしたものだけが利益を得られる。市場というものはよくできているものです。

女性にとって、ランクの高い男性と付き合えれば、その男の知識や経験・人脈を吸収でき、金銭的な恩恵も受けられることが多いでしょう。他方で、以下のようなリスクがある点にも注意しなければなりません。

1つ目は、訴訟リスク。既婚男性の妻に不倫が発覚した場合、妻から慰謝料請求を受けるリスクがあります。この場合、請求される額は概ね300万円以下となります。一般人にとっては訴えられること自体辛いものですが、この手の訴訟は金銭目的というよりも報復目的のものが多いので、負のエネルギーを大量に浴びることになります。また、ラブホテル入場シーンや不倫相手の携帯に保存されているようなニャンニャン写真などが裁判所関係者に公開されてしまうなど恥ずかしい思いもすることになります。弁護士を立てれば別途数十万円の費用もかかります。

2つ目は、風評リスク。日本では、不倫を推奨するかのようなフィクションが多々ありますが、まだまだ建前上は不倫には不寛容な社会です。あたかも犯罪者かのような目でみられるのが現実です。会社によっては、不倫が懲戒事由となっているようなところまであります。そのため、職場に不倫していることが漏れると、最悪懲戒解雇される場合もあります。不倫はあくまで私的な行為なので、解雇無効を争う余地がないわけではなりませんが、仮に解雇が無効になっても以前のように職場に戻ることは困難でしょう。

そして最後に、仮に既婚男性が離婚しても、彼と結ばれるようなことはまずありえません。最初に説明したように、既婚男性の不倫相手は、結婚するには1,2ランク下の相手です。彼らは、あくまで不倫だから1,2ランク下の女性と交際していただけで、本気で結婚を考えているのであれば、もっと釣りあいのとれる女性を選びます。

女性は、これらのリスクを考慮した上で、不倫をするか否か判断すべきでしょう。